1998.04.04
皆さんへ
ご無沙汰しています。
でも、AさんやBさんのほうが、もっとメールを出したのを受け取っていないから、本当は、私より、ご無沙汰な筈なので、大庭さん、順序としては、まずは、彼らについてから語るべきなのです(^_^)
> ところで、柳原さんがとても静かなので気になって電話しましたら、一時的に体が不
> 調だったようですが、先週は裁判の準備が忙しくてメールに返事をしなかったとのこ
> とです。これからも忙しいとのことですので、まだ少しの間は応答を期待できないよ
> うです。
その通りで、この間、口頭炎とかいう自律神経失調からくる変な病気に悩まされました。
でも、少し元気になったので、少し近況報告します。
まず、近く、ニフティでパティオという会議室を開催します。
これまで、ある程度共通した話題を語るとき、こうしたメールを適宜、受取人を増やして出していましたが、どうも、いろいろ不便でやりずらかったので、これからは、(いちいち受取人に指定しなくとも)誰もが自由に読み書きできる、ネットワーク会議室ともいうべき、パティオを開きますので、そこで発言しましょう。
それから、先日、大庭さんからAさんの近況報告、自森で徹底的にイジメられている話を聞きました。そして、その状況に対抗すべく、モバイルコンピュータを買ったことも聞きました(おゝ、それこそまさに、抵抗を本質とする自由の実践をしておるのかと感銘深かったわけです)。私は、そういう意味で、Aさんなんかが自森の現実の中で抵抗し、考え、思考してきたことを、もっとあけすけに発言できる場として、このホームページが生まれ変わるべきだと思っています。もう、体裁のいい、誰にも好感を持てるような情報を発信するような場はいらないと思います。
また、今日、たまたまドゥルーズの「記号と事件」という本をパラパラと読んでみて、ドゥルーズという男は何ていうあけすけな奴だろう、とビックリしてしまった。彼がもし自森なんかにいたら、きっと自森の教員たちから、ものすごく憎まれるに違いない、その意味で、Aさんにとって、この男は、すごく生々しい存在なのだということが分かるような気がしました。
ただ、彼はたとえば哲学といった言葉一つでも、彼固有の言葉使いをしているようで、そういうことについて、Aさん、折りにふれて、「ドゥルーズの可能性の中心」といったものを明らかにする雑文を、ちょうど、この「記号と事件」みたいなあけすけなタッチで、自森でモバイルコンピュータを使ってかきまくって、これから生まれ変わるこのホームページに掲載してみませんか。
もう死んだ子の年を数えるような真似をしてみてもしょうがないんで、あとは、自由と自立の可能性を考え続けていくこと、そういう意味で、未来に向かっていくためにこそ、このホームページが存在する意味があるのですから。
そういうのができると、私ももっとこころおきなく、AさんやBさんやCさんなんかに対して、批評をすることも可能になるしね(そういう生産的な批評をやれる場が絶対必要なのです)。
それでもし、ほかの人たちの賛同が得られなかったら(^_^)、私の過激なホームページを提供しますから、どうぞ、使って下さい。
私は、「ドゥルーズの可能性の中心を探究する」といったテーマでAさんでも誰でも、いろいろ書いてくれたら、これはこれで、「自由と自立のイメージ」を考える上で、大いに刺激になると思います。
そうして、こういう発言に対して、これに共鳴する人たちとインターネットの輪を通じて、また新しいネットワークを広げていけたらと思っています。それはもう、現在の自森という場所とは何の関係もありません(もちろん、だからといって、今の自森の中に、「自由と自立」を考えていこうとする運動を否定するものではありません)。
一昨日、見知らぬ人からこんなメールをもらいました。
世間には、けったいな貴重な人がまだまだいることを、希望と共に見失わない方がいいようです。
>
> 突然のメール、失礼致します。
> 自由の森のページから飛んで、「幻想と紛争と笑いと創造の森」のページを見
> つけました。
>
> 「著作権法の本質」のところなど、感動しました。
> 特に「著作権法の起源」というところは、とても興味深かったです。
>
> 私は、現在A大学法学部政治学科の学生です。
> 高校の頃は、学校を休みがちで、図書館へ行ったり、大阪の街をぶらぶらした
> りしていました。
>
> 柄谷さん、浅田さんには、私もいつも感心させられています。
>
> 自主講座の記録など読ませて頂いて、「自由の森NGO」にも興味が惹かれました。
>
> 現在も、あのような会は続いているのでしょうか?
>
> よろしければ、一度参加させて頂きたいと思います。
>
> では、良かったらお返事ください。
> よろしくお願いします。
>
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