近況報告

1997.06.23

(・・・自由の森に保存)


Aさんへ

昨日、矢納君から電話が来て、それで、初めて先週ずっと休んでいたことを知りました。かの息子も「最近、ガッコウでAさんを見ないよ」と報告してくれていたのですが(まあ、彼なりに自森の風景を気にしているのです)。

病気も一種の休養ですから、それで元気になればなりよりですが、ともあれお大事にして下さい。

私も、今回だけは裁判の準備に滅茶苦茶体を酷使しているうちに(そういうことができるのはきっとこの仕事を快楽として楽しんでいるに違いないのですが)、途中から酷使と闘う自分が喜びに転化してきて、えらいハイになってしまうのです。こうなると、もうどんなに疲れていても、ダメですね。少し、横になるとそのまま天国に行けるような意識不明の気分にすうっとなったり、いろいろ異常体験を経験しましたが、幸い、倒れることもせずに仕事を完成させたものの、そのあとが、ハイになったまま疲労を回復する方法が見つからなくて困りました。いっそのこと、病気にでもなったほうが楽だという気分でした(黒澤明は、一本映画を撮り終えると、しばらく強制的に入院したらしいですが)。
ということで、まだ余韻醒めやらぬ状態です‥‥

さて、前からひと言コメントしておきたかったことがあります。それは、最近、送ってもらった3年前に書いた文章、あの種の文についてなのですが、私自身は(何の感想も書いていないにもかかわらず)あのような文章をずっと探し求めていたので、とても貴重なのです。だから、もっともっとあの種の文があったら、教えて欲しい。これが1点。

もうひとつは、私も最近、自森の内情に通じるようになって初めて分かったのですが、Aさんの文章も(Dさんの「疲れない知‥‥」何とかいう文章にしてもそうですが)、ちちょっと当事者でないと分からない韜晦な書き方になっている。それは当時の状況からやむを得なかった事情とか当然分かったもらえる相手に向かって書いている事情などがあったからだと思う。
しかし、今の時点では、そのような事情を共有していない相手に向かって見せているのだということを自覚して欲しいのです。(で、お前は一体何が言いたいかというと)それで、それらの文章ごとに当時の文脈や事情といったものを注釈としてズケズケ書いてもらえたらと思ったのです。
もちろん体調が回復してからで結構です。
ご検討下さい。

では。

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