卒業生へのメール

1997.06.08

(・・・自由の森に保存)


浅田彰への依頼
一耕君へ

昨日の全体説明会に、ひょっとして京都支部を代表して君が来るんじゃないかと心わくわくさせていたのですが、残念ながらお目にかかれませんでした。

それで、「革命のために私も動きたいのです」と熱望する君に折り入って、お願いがあります。
それは、これから私たちは、「自由と暴力のはざま」というテーマで、暴力についてとことん考えていきたいと思っていて、その第1回の講座に小森さんを呼んでそのことを始めます。そこで、そのあとのゲストとして、浅田彰は来てくれないだろうか、ついては、それについて君に全権を委任しますから、彼にアクセスしてもらえないだろうかというのが、私のお願いです。

 今、自森ではこの問題を真正面から考える時期なのであって、今を逃してはチャンスはなかなかないのです。そういうときだからこそ、もし浅田彰がこの問題を語ってみたいと(その形式はどんなものでもいいのですが)思ってくれたら、是非とも来て話して欲しいのです。それに、君自身がかつて東寮に派遣されたときに大脇理智君たちとやった暴力に抵抗した経験を深めるチャンスでもありますから。

 それで、どうしても浅田彰が無理だとしても、なお、彼から、「自由と暴力のはざま」という問題を考察するために是非とも参考になる文献を彼から聞いてもらえませんか。
 私たちは、今どうしても利口にならなくてはいけないのです。
 今ほど、こんなに沢山の人たちが、暴力の本質についてもっとしっかりした洞察を得たいと待ち望んでいる時は、そして。木幡さんたちのちゃんちゃんらおかしい理屈を木っ端みじんにあとかたもなく消し去るような理論的な確信を得たいと願った時はないのですから。

君の活躍に期待しています。

では。

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