卒業生へのメール

1997.05.31

(・・・自由の森に保存)


浅田彰氏に会って
一耕君へ

>  さて、今回の件に関して、柄谷さんや小森さんを動かそうとしておられるようですが
> ・・・・・。

そう見えるかもしれませんが、実はそんなことこれっぽっちも考えていませんでした。
単に、彼らに情報公開しているだけという感じです。もし、この情報に彼らが興味を示したならば、そのときには、一緒になにかできるかもしれないと思っているだけです。じゃあ、何でそんな情報公開するのかというと、それは、彼らにとっても、十分意義がある事柄だと信じているからです。事実、1昨年、柄谷行人をかなり無理して自森に呼んだとき、あとから、小森さんから「彼を自森に連れ出したことは、すごくよかった。彼は久々に他者に出会えたんだ。元気になったみたいだよ」と言われたのです。自森には、普段、頭の中で考えている理念とか理想とかをめぐる事柄が実際に目の前に起きているという意味で、ものすごく生々しい現場でまだあるのです。それ以来、彼らにとっても十分意味があるということに自信を持つことにしたのです。

>  革命のために私も動きたいのです。 そこで、今回の一連の事件について浅田氏にコ
> メントをいただいたりと言うことはできると思います。

革命ではありませんが、自森の歴史にとって十年にいっぺんあるかないかの激動でしょうね。そのようなときって、たとえば、先週の24日の職員会議に乗り込んで夜まで語り合った生徒たち20人は、その日一日のうちに、何かものすごい経験をしてしまったようなのです、とくに外部から入学した高1の新入生なんかにとって、もう自森3年間分の経験をこの日に凝縮してやってしまったくらい興奮と感動していました。その意味で、生徒たちは今実践のレベルで生々しい経験をしているという感じで、浅田さんがこのような状況の中でどういう形でコメントしてくれるのがいいか、私にはちょっとよく分からないのです。君の意見を聞きたいところです。

>  浅田さんは、あまり関係のないことは無視する人なので、ホームページを見ることは
> しないような気がします。そこで、適当な情報をこちらから持っていって、コメントを
> もらうってのはどうかな。

さっきの関係で、私にはまだイメージがよく分かりません。もし何でしたら、この激動に飛び込もうという一耕君自身の関心と心の赴くままに、いろいろやってみてもらえたらと思います(決して無責任のつもりではなくて、大いにやって欲しいのです)

>また、浅田さんももう一回でも自由の森学園に行ってもいい
> ってかんじです。まあそん

ありがとう。そのような状況なりましたら、また相談させて下さい。
君は君なりに、「なぜ今、浅田彰にとって自森なのか」を証明して、浅田彰を説得させてみて下さい。

では。

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