株式会社の設立手続のポイント・苦労について

7.2/03

ハンコをめぐる処理が大変だった

株式会社でも思い出に残るのは、ハンコをめぐる処理です。
発起人全員が身近にいれば、そうたいしたことはなかったのでしょうが、昨今のグローバル化を反映してか、これだけ発起人が世界中に散らばる場合の事態を、日本の法律は考えていませんから、それをいかにスムーズに処理するかで悩みました。

こんなのは、法律でも何でもないのですが、しかし、どこにもうまい解決法は書いてないし、他方でクリアしなければならなかったので、それなりに大変でした。

可能な限り最短の日程で設立するため、日付の整合性に神経を使った

途中から、「早く設立を終えて、会社の資本金を事業に使えるようにしたい」という内藤さんからの要望で、許す限り最短の日程で登記できるように、設立手続に必要な書面の日付を記入しました。
その際、株式会社の設立はいわゆる形式的な審査なので、形式的に見て矛盾を来たしてはいけないのです。それでは手続がパーになるので、一連の手続に必要な各書面の日時の付け方が形式的整合性を損なっていないか、それなりに神経を払いました。

費用について

費用については、参考文献40頁に詳しく書いてありますが、それによると合計は、
   42万円 + 司法書士への手数料
となります。
今回は、一方で、都市銀行の株式払込に関する費用が、本に書いてある、出資金0.25%ではなく、0.35%と割高でしたので、その分、多く支出させられました。
但し、他方で、内藤さんが、格安のハンコ屋をネットを使って探したので、ハンコ代が相当安く済みましたし、司法書士への手数料もなしで済みました。

最後

誰にでも当てはまることですが、今回の手続は初めてのことで戸惑うことが多かったのですが、しかし、1回やれば本当にもう全然怖くない、という類のことばかりです(とはいえ、やる前は、何となく、ちょっとはビビりますが)。

ですから、皆さんも、大丈夫ですから、こんな手続のことで不必要にビビらずに、思い切って、取り組んで下さい。

そして、分からないときには、法務省でも登記所でも銀行でもどこでもどんどん聞けばいいのです。本来、これらの機関は、我々市民のサービス機関として存在するのですから。

(文責 柳原敏夫)